【Python】仮想環境とは?Anacondaでの仮想環境の構築方法を解説

今回は、仮想環境についての記事です!

プログラミングの勉強をしていると、「仮想環境」という言葉を耳にする機会は少なからずあるのではないでしょうか?

「仮想環境」は便利な概念なのですが、初心者の方にはイメージしづらいのではないでしょうか。私自身も、最初はなんのことやらさっぱりでした。

「仮想ってどういうこと?」「なんで環境を新しくつくるの?」といった具合で疑問だらけでした。

そこで本稿では、上記の疑問について解説し、PythonのAnacondaで仮想環境を実際に構築してみます

仮想環境とは

ここでの環境とは、プログラムを動作させる環境のことを指します。

例えば、Anacondaを使ってPythonプログラミングをする場合、最初にbase環境というものが存在しています。

↓↓Anaconda環境構築についてはこちら

何もしなければ、このbase環境でプログラムを動かすことになります。

同一環境ではライブラリを共有する

Pythonでは、pandasやnumpyなど、様々なライブラリを使いますよね。

base環境のみといったような同一環境内では、別々のプログラムでも同じライブラリが参照されます

これは、複数のプロジェクトであっても、全てが同じライブラリを参照するということです。

仮想環境では個別にライブラリを管理できる

一方で仮想環境を作成すれば、同じPC内でも、プロジェクトごとにプログラムの実行環境を作成することができます

仮想という言葉が混乱のもとになりがちですが、要はbase環境とは異なる新たな環境という風に捉えてもらえればと思います。

仮想環境を作ると、環境ごとにライブラリの管理をすることができます

実はこれが仮想環境を利用する上での大きなメリットなのです。

仮想環境を利用しない場合の問題点

仮想環境を利用しない場合でもプログラムを動かすことはできます。しかし、時に問題となる場合もあります。

  • ライブラリの種類が増えすぎて管理不能
  • ライブラリ同士が干渉してしまう
  • Pythonのバージョンが変わったことで動かなくなったプログラムが出てくる

などなど。プロジェクトが増えるたびに必要なライブラリの種類も増えると思います。

仮想環境を使わないと、base環境には多くのライブラリが追加されていきます。そうするうちに、本来動くはずなのに動作しないといったトラブルを招きかねません。

用途に応じて仮想環境を使おう

本来ちゃんと動くはずなのに、バージョンが変わったとかで動かなくなるとモチベーションも下がってしまいます。また、それを解決するために余計な時間を要してしまいます。

そういったことを避け、快適にプログラミングを進めるために、仮想環境を利用していきましょう^^

例えば、機械学習用の環境ではPythonのバージョン3.8を利用するとか、Web開発用環境ではDjango3.0、Python3.6で利用するといった具合です。

Anacondaで仮想環境を構築する

それでは、実際にAnacondaで仮想環境を作ってみましょう。Anacondaプロンプトを立ち上げます。

以下のコマンドを入力してみましょう。

conda info -e

すると、現在存在する環境の一覧が表示されます。

特に仮想環境を構築していない場合、base環境の情報のみが表示されるはずです。

conda info -e

# conda environments:
#
base                  *  C:\Users\user\anaconda3

こういった感じで表示されるのではないでしょうか。

仮想環境の新規作成

では、仮想環境を新たに作りましょう。Anacondaプロンプトに、以下のコマンドを入力します。

conda create -n newenv

conda crate -n 〇〇“という形でコマンドを入力します。

〇〇の部分は環境名が入るので、任意の名前にしてください。これで、新たな仮想環境の作成は完了です。

仮想環境が作成されたことを確かめる

“conda info -e”を入力して、仮想環境が作成されたことを確認します。

conda info -e

# conda environments:
#
base             *  C:\Users\user\anaconda3
newenv              C:\Users\user\anaconda3\envs\newenv

新たに”newenv”という環境ができました!

base環境のところにアスタリスク(*)がついていますが、これは、今使っている環境を示しています。newenv環境を使うには、newenv環境に切り替える必要があります。

環境を切り替える。

作成した環境を使うためには、以下のコマンドを入力する必要があります。

activate newenv

activate 〇〇”で、指定の環境に切り替えることができます。

これで、ようやく作成した仮想環境使えるようになりました。後は、環境ごとに必要なライブラリ等をインストールしていってください^^

その環境のライブラリ一覧を見るには、以下のコマンドを入力します。

conda list

仮想環境から出る

以下のコマンドを入力することで、base環境に戻ることができます。

conda deactivate

まとめ

仮想環境とは?ということから、Anacondaを用いた仮想環境構築手順までを解説してきました。関わるプロジェクトが増えるほど、仮想環境の恩恵を受けることができるようになると思います。

仮想環境をうまく使うことで、不要なトラブルに巻き込まれずに快適にコーディング作業を進めたいですね^^

ではでは👋